10m Tranceiverの製作
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10m BAND

サイクル24もそろそろ始まりそうである。サイクル22の頃、10m BANDでDXとラグチューに明け暮れたことを思い出した。10m BANDは15m/17m 2BAND SSB/CW Tranceiver10m Transverterの組み合わせでQRVできるが、やはり一つの筐体にまとまったトランシーバーの方が使い勝手がよい。
DXとのラグチューを目的に10m BAND Tranceiverを製作することにした。といってもスクラッチから製作するわけではなく、あまり使用機会のない20m CW Tranceiverを改造することにした。
本機もQRP5Wとするが、いくらコンディションが上がっても5Wでは辛いことが多いので、その場合はHF 811A Linear AMP でちょっぴりQROしよう。

VFO

ジェネレーターのIFは9MHzなので、シングル・コンバージョンの場合、19MHz台のVFOを用意する必要がある。ところが、20m CW Tranceiverで使用していた秋月DDSの使用範囲はせいぜい10MHz台なので、プリミックス・タイプのVFOとした。
プリミックスのLOは11.0MHz、DDSは8.0MHz〜9.0MHzとして19.0MHz〜20.0MHzのVFOとした。DDSコントローラーはJE1AHW内田OMの自作のオアシスの「CYTEC版DDS-VFOユニット(スプリット対応)」を基に穴あき基板で作った。
DDSVFO_PICコントロール回路図 PNGファイル 5kB

ドライバー

SSBはジェネレーターからの出力だけでは不足するので、9MHzIFで1段増幅している。CWは8999.3kHz水晶でキャリアーを作り、リレーでSSB/CWを切り替えてDBMへ入り、28MHz台となる。その後はBPF−2SK241アンプとなる。

リニア・アンプ

リニア・アンプは2SC1973-2SC1971PPの2段増幅、出力は5Wである。2SC1971はゲインもあり使いやすい石なのであるが、残念ながらディスコンとなり、入手はかなり困難である。

SSBジェネレーター/クリスタル・フィルター

SSBジェネレーター基板は岩本OMが開発したもので、開発された地名から板橋スタンダードと呼ばれている。ほとんどのゲインをAFで稼ぐというかなりユニークなものであるが、実力はかなりのものである。

板橋スタンダード回路図(jpg) 1.7MB

オリジナルの板橋スタンダードは9MHz水晶を組み合わせたラダー型フィルターであるが、今回は金石舎製の9.000MHzクリスタル・フィルターを使用した。

コントロール

コントロールは送受切替、SSB/CWモード切替、セミ・ブレーク・イン、サイド・トーンである。

とりあえず完成

出力はCWで4Wとちょっと物足りない。送信系統のプリドライバーを2SK241から2SC1906に換えるとそれなりにパワーアップするが、SSBの2トーンがメタメタになってしまう。リニア・アンプにも問題がありそうで、このあたりは大幅に見直す必要がありそうである。

コントロールは左下からマイク端子、POWER、PHONE、KEY、AF、CW/SSB、左上から1k/A=B、100/10、SPLIT ON/OFF、VFO A/B

左側面にリニア・アンプ基板、手前左からジェネレーター基板、秋月DDS、VFOプリミックス基板、ジェネレーター上はマイク用トランス、その右はコンバーター基板、裏パネルにはコントロール基板とLPF基板、パネル裏にはDDSコントロール基板

ジェネレーターの2トーン波形である。キャリア・サプレッション、3rdIMDとも50dB以上とかなり優秀である。ただし、2トーンのレベル差が気になる。

送信プリ・ドライブ2SK241の出力波形である。3rdIMDは40dB程度あるが、2トーンのレベル差が拡大している。

2W出力時の波形である。3rdIMDはやっと30dB程度といったところである。

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Last Updated 3/May/2008 by mac